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"不要な薬整理 体にも優しい"
- 2017/03/17(Fri) -
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~不要な薬整理 体にも優しい~
 
 医療の高度化、複雑化に伴い、ポリファーマシーが話題になっている。
齢を重ねるにつれ、複数の疾患で複数の医療機関にかかり、菓子を頬
張るがごとく薬を服用する機会が増えてくるためだろう。

 現時点でポリファーマシーの明確な定義はないようだが、不適切に多
い薬が健康をはじめ、医療費などに大きな影響を与えることを指すとい
われている。実際に必要のない薬を服用している場合なども含めて、ポ
リファーマシーとする考え方もあるようだ。

 毎月の給料から天引きされている健康保険。その料率には地域差が
あり、平成29年度の徳島県は全国で6番目に高い保険料率となってい
る。また、徳島県のジェネリック医薬品の使用率は全国で最下位である。

 昨年、父が入院した際、服用している薬を全て持ってくるよう言われた。
1ヶ月後に転院する際、飲む必要のない薬を返され、処分するよう指示
された。飲む必要のない薬が思いのほか多くて驚かされた。

 医療費を抑えるため、安価なジェネリック医薬品が推奨されている。
懐に優しいだけでなく、体への優しさが一番と考えれば、不要な薬をま
めまめしく整理するのも大切だと思う。そうすれば、医療費も抑えられる
のではないか。最近、齢を重ねるのが怖くてたまらない。 (了)

                             鉄線

(※2017/03/17・徳島新聞「読者の手紙」に掲載済)



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"年を取っても慎み失わずに"
- 2017/02/06(Mon) -

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~ 年を取っても慎み失わずに ~
 
  朝のラッシュ時、何気なく前を走る車のバックミラーを見ると、運転
席の女性は化粧をしながら走っていた。おしろいをたたいた後は眉毛
である。実に器用なことと自分のバックミラーで後方を確認し、車間を
少し広めに取った。

 その際、後方の男性は何と鼻毛カッターでお手入れの真っ最中であ
り、思わず二度見した。見えなさそうで見えるのが車の中であり、快適
でこぢんまりとした空間ではあるが、思いのほか丸見えであり、要注意
である。

 プライバシーが確立されている空間に1人でいる時間というのは、慎
みが失われがちである。人前では決してやらないことをやって、慎みの
なさにハッとし、暫し内省する。車の中は残念ながらプライバシーが確
立されていない空間であり、化粧や鼻毛カッターは公開しながら走って
いるのと同じである。また、ながら運転は事故に繋がる危険性を大いに
はらんでいる。

 プライバシーが確立された空間においても、気持ちの端っこには常に
「お天道さまは見ている」という意識を持っていたい。加齢とともに失い
たくないものは慎みであり、時に自分の背中を眺める時間を持ちたい
ものである。(了)
                              鉄線

(※2017/02/06・徳島新聞「読者の手紙」に掲載済)



           
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"昔日の正月風景 目に浮かぶ"
- 2017/01/17(Tue) -
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~ 昔日の正月風景 目に浮かぶ ~
 
 正月とは名ばかりで、近頃の三が日は普段とさほど変わらぬ有り
様である。店の多くは元日から営業を始め、食料を買い込む必要も
なくなった。家々の玄関先に国旗も揚がらなくなり、掲揚する受け金
具がある家が最近では珍しい。実直に揚げられた日の丸を見掛ける
と、何とも新鮮な気持ちになる。

 思えば子どもの頃、お正月様を迎える準備は実に楽しかった。わが
家は一年に1度、年の暮れに障子の張り替えを行い、思う存分、障子
を破いても怒られることのない唯一の日だった。
 
 また、ご近所が何軒か集まり、杵と臼で餅を搗いて、賑やかだった。
搗きたての紅や白の餅を少し頂き、柳の枝に餅花を咲かせるのが私
の役目だった。わが家の正月飾りは茶の間の天井から吊り下げられ、
餅花しだれが華やかに添えられた。今でも良き記憶として鮮明に私の
脳裏に刻み込まれている。

 箸の転んだのもおかしい頃が確かにあった。それは今だから分かる
ことであり、年を重ねるにつれ、楽しみが少なくなり残念に思う。あの頃
と同じ体験ができたとしても今とは空気感が異なり、満足できないであ
ろう。あの頃、悩まされていた痛がゆいしもやけも今となっては愛おしい。(了)

                            鉄線

(※2017/01/17・徳島新聞「読者の手紙」に掲載済)   




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essay・11/12
- 2016/12/17(Sat) -
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毎月、写真を徳島新聞社の「読者の写真コンクール」に出している
知り合いが多い。紙面で名前を拝見し、がんばっておられるな、と
思う。今年の年頭、私も毎月、出してみよう、と決めた。と言っても
撮るほうではなく、『読者の手紙』、書くほうである。

自分の中で投稿は、毎月一篇だけ。2つも、3つも書かない。その月、
その瞬間に感じたことを500字にまとめて投稿。別に掲載されても、
「読者の写真コンクール」のように年間賞をもらえるわけではないが、
毎月書くという負荷を自分に課してみた。

読者の手紙

今年もはや12月。結果は、11/12。6月の原稿だけ採用とならず
残念だった。6月の原稿は、年間を通して一番好きだったエッセー。
"「Sacrifice」から学ぶ"が掲載されず、とても残念であったが、朝刊
には相応しくなかったのかもしれない。文章としてはまずくなかった
と思っている。
http://tessen413.blog118.fc2.com/blog-entry-4499.html

2016年の後半は、両親が倒れたりして、大変な時期もあったが、
夫をはじめ、周囲に助けられ、潰れることなく、何とか乗り切ること
ができた。今年の初めに立てた目標、12ヶ月連続投稿、連続掲載
は、11/12で終わってしまったが、休むことなく書き続けられてよ
かったな、と感じている。知り合いに『阿波圏』を書いてた人がいた
けれど、書くことが見つからない、と頭を抱えていたのが懐かしい。
来年は、少し長いものを、と思っているが、どうなることやら...。

                             鉄線


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"高齢者に細やかな心配りを"
- 2016/12/12(Mon) -
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~ 高齢者に細やかな心配りを ~
 
 いつの間にか母は杖が手放せなくなった。来春、傘寿を迎えるが、
加齢で足腰が脆く、特に膝が悪い。母が独りで暮らすようになり、私
も段差が気になり始めた。

 世の中は雑で、高齢者へのしなやかさに欠けるように思う。高齢
者になるとバスの無料乗車証がもらえるが、家からバス停までなか
なか歩くことができず、バス停行きのバスがほしいと母は言う。

 若者には何でもない道のりも高齢者には遠くて辛い。ノンステップ
バスの段差すら、今の母には酷なのである。安価なバスを利用した
いが、現実はタクシーで移動している。昔、思い描いた豊かで暮らし
やすい老後とはあまりにもかけ離れている。

 母によると、近所の人が時たまおかずを持ってきてくれるらしい。
魚屋さんは家まで届けてくれ、美容院は客足の少ない時でよいなら
と迎えに来てくれ、大家さんも家賃を取りに来てくれるのだそうだ。
40年近いお付き合いとはいえ、誠にきめ細やかな心配りである。

 こんなしなやかな人々に囲まれ、母は恵まれている。日本は超高
齢社会に入った。年を重ねるのは罪ではない。悪でもない。皆、順
送りであり、今後はこれまでと違った視線、心の持ちようで暮らして
ゆくことが求められるだろう。(了)
                           鉄線

(※2016/12/12・徳島新聞「読者の手紙」に掲載済)   


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